デジタル放送の受信レベルを改善してみた

■はじめに

今年から運用を始めたデジタル放送視聴・録画用PCで、最近受信レベルの低下が酷くなり、まともに視聴・録画出来なくなってきた。

その後、何とか改善したので簡単にまとめておく。

■対策前

実は運用開始当初から、一部のチューナーの受信レベルが低い問題は発生していた。
ただ、その時はせいぜい1つのチューナーが特定の局で使えない程度だったので、受信レベルの低い局は他のチューナーに割り振るようにして対処していた。
しかし、最近になって他のチューナーや局でも受信レベルの低下が起こるようになった為、今回対策に乗り出した。

まず、対策前の接続は以下の通り。

 壁面アンテナ端子
 ↓
 4分配器(〜2150MHz)
 ↓
 分波器
 | ↓
 ↓ 地上波チューナー
 BS/CSチューナー

途中の分配器は、元々アナログ受信用のチューナーも繋いでいた頃のものであり、本来は既に不要のはずなのだが、アンテナ端子から分波器まで直結すると何故かまともに受信出来なくなってしまう為、繋いだままにしてある。
(まあ、この時点で既におかしいので、もっと良く調べておくべきだったとも思う。)

■対策1 分配器に繋がっているチューナーを外す

まず考えたのが、分配器に繋がったままになっているアナログチューナーによって信号が減衰しているのではないかということ。
そこで、余計なチューナーを外して、空いた端子に終端抵抗を取り付けてみた。

結果は、残念ながら変わらず。

■対策2 減衰器(アッテネーター)を使う

上でも書いた通り、アンテナ端子から直結すると何故か映らず、分配器を通すと映るようになる。
本来、分配器を通すと信号レベルは幾らか低下するのだが、どういう訳かその方が上手く行っている。
そこで、分配器の代わりに減衰器を接続してみた。

結果は、残念ながらこれも殆ど変化無し。

■対策3 分配器+減衰器を使う

駄目もとで、分配器へ更に減衰器も繋いで試してみた。

結果、何と受信レベルが改善された。
何とも不思議な感じだが、とりあえずこれで無事対処する事が出来た。

なお、対策後の接続は以下の通り。

 壁面アンテナ端子
 ↓
 4分配器(〜2150MHz)
 ↓
 減衰器
 ↓
 分波器
 | ↓
 ↓ 地上波チューナー
 BS/CSチューナー

■受信レベルは適切に

まあ、わざわざ分配器を通さなければまともに受信出来ない段階で何となく気付いていたが、デジタル放送は信号レベルが強過ぎても弱過ぎてもまともに受信出来ないようだ。
アナログ放送の場合、信号レベルが弱い場合は映らないが、強い場合はとりあえず映っていた。
ただ、強過ぎる場合はやはり問題があるようで、購入した減衰器のパッケージには、「電波が必要以上に強く入ると、画面上に斜めの縞模様が出る場合がある」と書いてあった。
言われてみれば、確かにアナログ放送時にそのようなノイズが出ていた覚えがある。
つまり、うちの環境では本来、その頃から減衰器が必要だったようである。


ということで、デジタル放送を受信する際は、チューナーへの入力信号を適切な信号強度にしてやることがアナログ放送の頃よりも重要なようである。